スイッチひとつでガラス面を透明・不透明に切り替えられる「瞬間調光フィルム」。オフィスやさまざまな施設などで広く使われていますが、「ノーマルタイプ」と「リバースタイプ」のどちらを選ぶかは意外と悩みどころです。実はこの選択が、運用のしやすさやフィルムの寿命、省エネ性にも大きく影響します。この記事では両タイプの特徴や違い、選び方のポイントを分かりやすく解説します。
ノーマルタイプとリバースタイプの仕組み
まずは、ノーマルタイプとリバースタイプの仕組みについて見ていきましょう。
ノーマルタイプとは

・電源オフ(通電なし):白濁(不透明)=目隠し状態
・電源オン(通電あり):透明=開放状態
ノーマルタイプは、普段は目隠し状態で使い、必要なときだけスイッチをオンにして透明にしたい場合に適しています。
リバースタイプとは

・電源オフ(通電なし):透明=開放状態
・電源オン(通電あり):白濁(不透明)=目隠し状態
リバースタイプは、普段はガラスの開放感や明るさを活かし、必要なときだけスイッチをオンにして目隠ししたい場合におすすめです。
各タイプの比較ポイント

比較ポイントをそれぞれ見ていきましょう。
濃度・透明度の違い
【ノーマルタイプ:白濁度が高い】
オフ時の白濁(不透明)状態がしっかりしており、高い機密性や目隠し効果が必要な場所に最適です。
【リバースタイプ:透明度が高い】
オフ時の透明度が高く、ガラス本来の開放感や明るさを重視したい空間に向いています。
運用イメージと省エネ性
【ノーマルタイプ:オフ時に白濁=目隠し】
開放したい時だけオンにして透明化します。
【リバースタイプ:オフ時に透明=開放】
目隠ししたい時だけオンにして白濁化します。
この「オフ時の状態」が、日常の運用や電気代・省エネにも大きく関わります。
長時間通電とフィルムの寿命

瞬間調光フィルムは、長時間連続して通電し続けると、フィルムの寿命が短くなる傾向があります。そのため、「普段どちらの状態で使うことが多いか」をよく検討し、できるだけ通電していない状態が基本になるタイプを選ぶことが大切です。
もし「普段は常にオンで使う」タイプを選んでしまうと、
・フィルムの劣化が早まる
・電気代がかさむ
・想定より早く交換が必要になる可能性がある
などのリスクが高まります。
利用シーン別のおすすめタイプ

利用シーン別のおすすめタイプを見ていきましょう。
ノーマルタイプが向いている場所
【会議室・役員室・医療相談室・プライベートオフィス】
・高い機密性やプライバシーが求められる空間
・「使わないときは目隠し」「必要なときだけ開放」
【住宅の浴室や寝室の間仕切り】
・普段はプライバシーを守り、必要なときだけ開放したい場合
リバースタイプが向いている場所
【店舗・ショールーム・公共スペース・受付カウンター】
・普段は開放感や明るさを重視し、必要なときだけ目隠し
【住宅のリビングやダイニング】
・日中は開放的に、夜間や来客時だけ目隠ししたい場合
選び方ガイド:運用イメージと寿命を考慮して選ぶ

これまで紹介してきたポイントを踏まえて、選び方ガイドをまとめます。これらを踏まえて考慮しましょう。
1. 「オフ時にどう使いたいか」で選ぶ
・目隠し状態が基本ならノーマルタイプ
・透明状態が基本ならリバースタイプ
2. 濃度・透明度の違いも考慮
・より濃い白濁度=ノーマルタイプ
・より高い透明度=リバースタイプ
3. 長時間通電を避ける
・長時間通電はフィルムの寿命を縮める原因に
・普段の運用で「オフ状態」が多くなるタイプを選ぶと、寿命も長持ちしやすい
4. 頻繁な切り替えが必要な場合
・頻繁にオン・オフを切り替える運用の場合は、切り替え回数や通電時間も考慮
・導入前に「どちらの状態を基本にしたいか」「どんな運用を想定しているか」を明確にしておくことが後悔しないポイント
よくある質問と注意点

瞬間調光フィルムの導入をご検討の方から、よくある質問をご紹介します。回答と注意点も一緒に見ていきましょう。
Q:どちらのタイプの方が、電気代が安くなりますか?
A:基本的に「オフ状態」で使う時間が長い方が電気代を抑えられます。ノーマルタイプなら日常的に目隠し状態が多い場所、リバースタイプなら透明状態が多い場所で省エネ効果が期待できます。
Q:途中でタイプを変更できますか?
A:施工後のタイプ変更はできません。どうしても変更したい場合は、施工をし直す必要があります。ですので、導入前に運用イメージをよく検討してください。
Q:ノーマルとリバースで価格に違いはありますか?
A:リバースタイプはノーマルタイプに比べて、約1.5倍の価格となります。
ただこの価格差は、単なるコストの違いではありません。リバースタイプは、世界初の特別な技術で開発した株式会社山上の独自仕様の製品です。
Q:長時間通電しても大丈夫ですか?
A:長時間通電はフィルムの寿命を縮める原因になります。常時オンでの運用は避け、「オフ状態」を基本にできるタイプを選びましょう。
まとめ

瞬間調光フィルムのノーマルタイプとリバースタイプは、「どちらの状態を基本にしたいか」「どのくらいの頻度で切り替えるか」など、運用イメージや利用シーンによって最適な選択が異なります。長時間の通電はフィルムの寿命にとってもよくないため、導入前にどちらのタイプが適切かをしっかり検討することが大切です。
迷った場合は、設置場所や用途、日常的な運用イメージを整理し、専門業者やメーカーに相談することが後悔しないフィルムのタイプ選びに繋がります。
株式会社山上では、瞬間調光フィルム「FLクリスタルブラインド」を提供しています。幅広い対応力と高い施工力に加え、導入からアフターサポートまでワンストップで対応できる強みにより、全国から依頼をいただいています。
瞬間調光フィルムについて詳しく知りたい、または導入をお考えの場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。ご質問やご相談に丁寧に対応いたします。